エディブルとは
2023/06/22
カンナビノイドの摂取にはさまざまな方法がありますが、いま関心が高まっているのが口から食品とともに採り入れる「大麻エディブル」です。
1950年代、フランスの芸術家が大麻エディブルのレシピ本を出版したことがきっかけとなり、西洋でも注目されるようになりました。
特にアメリカでは、近年の大麻合法化の流れの中で大麻エディブルは一般層にも浸透し、著しく消費量を拡大していると言えます。
エディブルのメリット
1つ目は、食べるだけで気軽にカンナビノイドを取り込める点です。
ベイプなどとは異なり、摂取時に特別な道具は必要ありません。
煙(水蒸気)も出ないため、服や部屋に臭いが移ることもなく、間食用として旅先でも気軽に持ち歩きできます。
持ち歩いても違和感はないため、仕事場や学校でも周囲の目を気にせずに摂取できるという利点もあります。
2つ目は、大麻エディブルによる摂取では効果が長く持続する点です。
経口摂取したカンナビノイドは消化器官を通過してから血流に乗って身体に取り込まれ、そのまま体内に6〜12時間ほど留まるからです。
効果が長い分、頻繁な摂取は不要となります。
3つ目は、カンナビノイドの摂取量をコントロールできる点です。
カンナビノイドには適量という概念がなく、人によって適切な摂取量が異なります。
グミなどのエディブルであれば、1粒で何mgのカンナビノイドを摂取できるのかが分かるようになっています。
そのため、自分の身体に合わせて摂取量をコントロールできるのです。
エディブルのデメリット
1つ目は、カンナビノイドの効果が出るまでに非常に長い時間がかかる点です。
ベイプによる蒸気摂取では吸った後数分で効果が現れ、数十分後にはピークを迎えます。
一方のエディブルでは、食べてから数十分ほど経過してから徐々に効果が現れ、ピークを迎えるのは早くても1時間以上先となるのです。
そのため、カンナビノイドの効果をすぐに得たいという方には不向きでしょう。
2つ目は、摂取が容易なため食べ過ぎによる過剰摂取が起きやすい点です。
大麻エディブルは美味しい製品が多く、思わずたくさん食べてしまいがちです。
また、食べてもすぐに効果がないため、量が足りなかったと誤解して追加で摂取してしまう人も多くいます。
しかし、食べ過ぎると急に効果が現れ、思わぬ副作用が発現してしまう可能性があるのです。
実際、合法化をきっかけに大麻エディブルの消費量が飛躍的に伸びたアメリカでは、それに比例して初心者が大量摂取したことによるバッドトリップを引き起こした事例が多くあり、その危険性が広く周知されるようになりました。
したがって、自分の適量が分かるまでは慎重に摂取すべきでしょう。
3つ目は、保管してある大麻エディブルを子どもが知らずに摂取してしまう恐れがある点です。
大麻エディブルの製品と普通に売られているお菓子は、一見して見分けがつきません。
子どもにとっては、どちらも同じお菓子に見えるでしょう。
しかし、カンナビノイドについてはまだ分かっていないことも多く、子どもが摂取すると発育や精神面において何らかの影響があるのではと懸念されています。
そのため、大麻が合法化されている国や地域でも、未成年者による摂取は禁じられているケースが多いのです。
子どもによる誤食のリスクを避けるために、大麻エディブルを所有する際には厳重な管理が必要となるでしょう。